ビジネスシーンでたびたび使われる「往々にして」というフレーズの意味をきちんと理解できていますか。「往々にして」の意味や語源、使い方を例文を用いながら説明します。誤った使い方や英語への訳し方なども解説します。
「往々にして」の意味とは?
「往々にして」の読み方は「おうおうにして」
「往々にして」は「おうおうにして」と読みます。
「往」という漢字は音読みで「オウ」と読みます。
このように読む熟語には、「往復(おうふく)」などがありますね。
「々」は同じ漢字を繰り返して使う際に代わりに用いられる漢字です。
「踊り字」「重ね字」のように呼ばれています。
「往々にして」の意味は「そうなることが何度も繰り返してある」
「往々にして」は「そうなることが何度も繰り返してある」という意味で使われます。
「往々にして」はあくまで繰り返して何かが起こるということを表しているに過ぎないため、頻度に関する意味合いは持ちません。
つまり、「たまに」から「よく」まで幅広いニュアンスがあるため、注意が必要です。
どのくらいの頻度で起きるかは前後の会話や文章から推測して解釈するようにしましょう。
「往々にして」の品詞分解や語源
「往々にして」を品詞分解すると
「往々」=名詞
「に」=格助詞
「し」=サ行変格活用「す」の連用形
「て」=接続助詞
のようになります。
ここで「往々」という名詞から語源を考えてみましょう。
「往」は訓読みで「往く(いく)」と読み、「(目的地や他の場所に)向かう」という意味を持ちます。
ただし「行く」とは少し異なり、「元の地点に戻ってくることを前提に」というようなニュアンスが含まれます。
例えば「往復」「往路」「往来」のような熟語がありますね。
また「往」は上記のような意味合いから派生して「過去」「昔」というような意味合いも持ちます。
例えば「往年」「既往」「往時」のような熟語があります。
このような意味合いをもつ「往」という漢字を反復させることで、ある一定期間に何度も同じことが起きるということを協調させるために使われるようになったと考えられます。
「往々」のその他の意味
「往々」は「あちこち」という意味の使い方もあります。
ある地点へ向かうという意味合いを持つ「往」という漢字を重ねることで、「色々な場所や方向」という意味を持ったり、「色々な場所や方向へ向かう」といった意味になることもあります。
「あちこち」「諸処(しょしょ)」「方々(ほうぼう)」といった言葉と同じ意味ですね。
- 高校のクラスメイトは卒業後往々の道へと進んだ
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「往々にして」の使い方と例文・短文
「往々にして間違う」「失敗は往々にしてある」などとビジネスで使う
「往々にして」はビジネスシーンでよく用いられます。例文としては、
- 往々にして間違う
- 失敗は往々にしてある
といったようなネガティブなことが何度も続く場合に用いられることが多いです。
また「往々にしてある」と使うと「よくあることである」「そうなる可能性がある」という意味になります。
「往々にしてある」の敬語は「往々にしてございます」
「往々にしてある」の敬語は「往々にしてございます」となります。
「往々にしてあります」でも、「ます」が丁寧語なのですでに敬語になるのですが、ビジネスシーンではより丁寧な表現である「往々にしてございます」のほうが好まれます。
ビジネスシーンでは、取引先のような目上にあたる人に「往々にしてございます」と用いることで、より丁寧な印象を与えることができるでしょう。
- 新たな事業を立ち上げたとしてもうまくいかないことは往々にしてございます。
「往々に」の形でも使う
「往々」は「往々にして」といった形で使われることが多いのですが、「往々に」といった形の使い方もしばしば見られます。
「往々に」といった形で使われる場合、「往々に~ということがあります」とセットで使われます。
意味は「往々にして」と同じです。
- 上司が厳しすぎるので新入社員が往々に退職してしまいます。
「往々にして」の誤用に注意
「往々にして」は誤用しやすいフレーズです。
ビジネスシーンでよく使われるフレーズであるので、相手にマイナスな印象を与えないようにするために特に注意が必要です。
「往々にして」の後はネガティブな内容が多い
前述の通り、「往々にして」の後はネガティブな内容が続くことが多いです。
ポジティブな内容に使っても誤りではないのですが、悪いことが繰り返し起こるというニュアンスで用いられることのほうが圧倒的に多いため、「往々にして」というフレーズにはネガティブなイメージが定着しています。
- 新たな事業を立ち上げてもうまくいかないことが往々にしてあります。
「往々にしてよくある」はビジネスシーンでは△
「往々にしてよくある」のように使うのはビジネスシーンでは避けましょう。
なぜなら「往々にして」にすでに「頻繁に」という意味合いを含んでいるため、厳密には二重表現であるからです。
しかし一般的に「往々にしてよくある」と使われることが多いのも事実であるので、慣習的には許容されているといえます。従ってビジネスシーンでは、二重表現と捉えられかねないこの表現は避けるようにしたら良いでしょう。
「往々にして」の類語・言い換え
「得てして」と「往々にして」の意味
「得てして」は「ある事態になる傾向のあるさま」を表します。
「得(え)」は古くから「可能」という意味で用いられてきました。
元々は「ある事態になる可能性がある」という意味合いだったのが、そこから転じて「ある事態になる傾向がある」というように使われるようになりました。
「得てして」は「往々にして」と同様にネガティブな事柄に対して用いられることが多いです。
しかし「得てして」はあくまで「傾向」を表現しているため、「同じ事が何度も起こる」という意味の「往々にして」とは厳密には同義ではありません。
類語としてはかなり近い言葉ですが、全く同義ではない点に注意しましょう。
しばしば
「しばしば」は「往々にして」の類語です。
「しばしば」は「何度も繰り返して」という意味で、かなり頻度が高いことを表現するときに用いられます。
時々
「時々」には、実は2つの意味の意味があります。
主な使い方は「たまに」と同じで「まれであるさま」を表現する際に使われます。
もう一方の意味は「ある時間・期間をあけて繰り返される」「断続的に」です。
よくある使い方として「曇り時々雨」がありますね。
従って「往々にして」と類語にあたるのはここでは2つ目の意味になります。
まま(間間)
「往々にして」の類語である「まま(間間)」は「時々現れるさま」を表すときに用いられます。
頻繁に起こるときには用いられず、「たまに」と同じニュアンスで使われます。
使い方のひとつに「~ということが間間ある」があります。
このときの意味は「~ということが頻繁ではないが時々起こる」というようになります。
日常生活で使われることはあまりないので、耳にしたことのない人も多いかも知れませんね。
折に触れて
「折(おり)に触れて」は「機会があるたびに」という意味です。
「折」には「機会」という意味があります。
一度きりの事に対しては用いられず、その機会が何度か訪れる場合にのみ用いられます。
「折に触れて」には「ある機会が訪れるたびに必ず」といったニュアンスを含んでいるため、ただ繰り返し起きることを表現する「往々にして」とはわずかながらニュアンスがことなります。
「繰り返し起こる」という点に注目すれば類語といえるでしょう。
ややもすると
「ややもすると」も「往々として」の類語です。
「やや」は「ある状態へ進んでゆくさま」を意味しています。
つまり「ややもすると」は「何もしなくてもある状態のほうへ進んでゆく」という状態を表現する際に使われます。
「ややもすると」もネガティブな事柄に対して用いられるという点で「往々にして」と似ているので、これも類語です。
「往々にして」の対義語とは?
対義語①「まれに」「めったにない」「たまに」
「往々にして」の対義語のなかに
- まれに
- めったにない
- たまに
があります。これらは「往々にして」よりも少し頻度の低いニュアンスとして用いられます。対義語として使えるのでしっかり押さえておきましょう。
対義語②「滅多にない」「一度もない」
また、別の対義語として
- 滅多にない
- 一度も無い
などもあります。これらは全く起こらないといったニュアンスで用いられます。
対義語として使えるのでしっかり押さえておきましょう。
「往々にして」の英語の表現
英語表現①keep repeating….
「往々にして」は繰り返すさまを表しているので、これを英語に直訳すると「keep repeating…」となります。
英語表現②often, frequently
「よく」という意味合いを英語で副詞的に表現すると「often」「flequently」のようなフレーズを使うことも出来ます。
英語表現③sometimes, occasionally
「ときどき」という意味合いを英語で副詞的に表現するならば「sometimes」「occasionally」などのフレーズを用いることが出来ます。
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「往々にして」の意味を正しく理解する!
「往々にして」意味や対義語、類語や英語表現について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
「往々にして」のニュアンスや使い方は理解できたでしょうか。
ビジネスシーンで使われる用語をマスターできた方は、
次は以下から企業の情報について収集してみてはでうでしょうか。